チュニクチュニカ（水谷フーカ）読了

去年、「ＧＡＭＥ　ＯＶＥＲ」からなる多彩な作品を発表した水谷フーカの原点とも言える作品がついに復刊。
この作品からファンになった私としてはもう嬉しすぎて改めて買いました。
描き下ろしも多いしね！

表紙の抜けるような青がとても印象的ですが、これカバーを外すと旧版の表紙が出てきます。
こういう演出がまた憎いですね。
表紙としては旧版の方が好きですが、内容を知っていると裏表紙にやられます。
さらに裏表紙は口絵カラーとも対応していていろいろ感じ入るところがありました。


内容は冒険家の父を持つ娘さんと、父の見つけた新大陸からやってきた少年の交流を描いたほのぼのファンタジー。
……と、見せかけて後半ヘビィな展開が待ち受けているほのぼのだけではない物語です。
いろいろ無理があるだろう、と思うんですが、それでもなお惹き込まれずにはいられなかった。
描き下ろしがまた読み応えのある量で嬉しいですね。
これを読むとせつなさがより一層……。


この物語が本当に好きで好きでたまらないので、水谷フーカにはまたファンタジーを描いてほしいです。
今展開してる「１４歳の恋」もにやにやもので大変よろしいのですが、ファンタジーも是非……。

ちなみに「チュニクチュニカ」と同時に廃刊になってしまった「夜盗姫」に収録されていた作品は水谷フーカのwebサイトでも読むことが可能。

◆　空線　◆

でもこっちも復刊してくれたらなー、と思います。
そしたらついでに「ウィルロッツ通りの悪魔使い」も収録してほしいなー。
「けだま」や「誘拐」も収録されたことだし是非。